11月5日に浜松西高等学校「令和3年度 保護者及び地域の方々と語る会」にて、
「 『坂の上ファミリークリニック』の開院、そして地域医療の未来について」という題で理事長の小野が講演をさせていただきました。
先日、その浜松西高等学校の生徒さんより講演の感想文をいただきました。
頂いた感想文は、いずれも気持ちの伝わる素晴らしい感想文で紹介させていただきたいものばかりでしたが、都合上一部を掲載させていただきました。コロナ禍の中で直接人の話を聞く機会が限られております。今回の講演で理事長の小野の「在宅医療にかける想い」が少しでも伝わり、また生徒さんたちがこれから歩む人生の中で少しでも「人の温かさ」を感じる言葉が心に残ればうれしく思います。浜松西高等学校の皆様、本当にありがとうございました!
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◇私は今まで医師の仕事は患者の病気やけがを治す仕事だと思っていましたが、私が想像している以上に医師は患者と向き合っているのだなと感じることができました。ただ医療を提供するだけでなく、医療を提供する目的を考えることが大事だ、ということは医療に限らずどのような物事においても大事な考えですが、当たり前だからこそ忘れてしまうことが多いため今回こうして改めて気づけたことはとても良かったと思います。
◇ 「病気を治すことだけが幸せではない」「どのような最期を迎えるのかを考えるのも医療」という言葉も心に残りました。医療とは病気を完治させることだと思っていましたが、このような見方もあるのだと知りました。僕はまだそのような時期ではないと思っていますが身のまわりには祖父母などがおり、「人生会議」をしてみたいなと思いました。
◇小野さんの考え方で「目の前の人の幸せを考える」というものがありました。医者は病気を治すのが仕事なのではなく、その人が自分らしく生きる手助けをしてあげることが仕事なのではないかと思いました。自分も将来は医師として患者さんと向き合いたいと考えているのでこの考え方を大事にしようと思いました。
◇病院で手術後に言われる「ありがとう」と在宅で亡くなられた後の「よかった」の話は心に響きました。母が訪問看護の仕事をしていたことがあり、訪問についていったことがあります。患者さん本人とそのご家族がいつも笑っておられたことを思い出しました。死はつらいけどその人が幸せだったらそれでいい。僕も相手の意思を尊重して幸せにしてあげられるように頑張っていきたいと思いました。
◇講演の中で例に出された、心臓に水が貯まる病気を患われたおばあさんの話が印象に残りました。入院して最期まで闘病生活を送るのではなく、在宅医療にすることにより、家族がいる温かい空間の家で過ごすことができて、しかも100歳の誕生日を迎えることができたということをきいてとても感動しました。平和的な多死社会ってこういうことなんだなと思いました。